広告運用担当者の中には、「Web広告運用が難しくなかなか成果が出ない」「上手くいかないときは何から手を付けるべき?」とお悩みの方もいるでしょう。
広告運用における課題を解決するためには、まず上手くいかない原因を明らかにしたうえで、解決策を実行に移すことが大切です。
この記事では、Web広告運用がうまくいかないと感じる原因から、それぞれの対策法について解説するので、ぜひ参考にしてください。
Web広告運用は難しい?うまくいかない原因8つ
Web広告運用が難しいと感じたり、うまくいかないときは原因があります。
- 1. 広告出稿の目的が明確でない
- 2. ターゲティングの精度が低い
- 3. CVRなどの数値の平均値を把握していない
- 4. 予算設定が適切でない
- 5. キャッチコピーやクリエイティブに惹かれない
- 6. フォームの項目が多い
- 7. 広告出稿後に効果検証をしていない
- 8. Web広告のノウハウが少ない
まずはWeb広告運用の成果が出ないときの原因を探り、解決策を検討しましょう。
1. 広告出稿の目的が明確でない
Web広告運用がうまくいかない原因の1つは、広告出稿の目的が明確でないことです。
広告を打つ目的がはっきりしないまま出稿を進めると、広告運用自体が目的になり、広告の方向性や、最終的に目指す目標が曖昧になってしまいます。
また、広告のパフォーマンスを測定し、改善するためには、明確な目標が必要です。目標が設定されていない場合、どの指標を改善すべきか、またどの程度改善すべきかを判断することは困難です。
広告出稿の目的が明確でない場合、広告の費用対効果を招くこともあります。
2. ターゲティングの精度が低い
Web広告運用の成功は、ターゲティングの精度によって大きく変わります。
ターゲティングとは、広告を表示する対象のユーザーを、特定の属性や行動にもとづいて選ぶことです。ターゲティングの精度が低いと、広告が適切なユーザーに届かず、広告効果が大幅に薄れてしまいます。
たとえば、自社の顧客の属性や興味などを曖昧に考えている場合、ターゲティングが甘くなってしまい、無駄な配信が増えてしまうことがあるでしょう。
ターゲティングは細かく設定するほど広告効果が上がりやすい一方で、ユーザーの母数が少なくなるため、機会損失やクリック単価の高騰を招くこともあります。
ユーザーの母数やセグメントのバランスを考えつつ、十分なリーチを獲得できるか調査しましょう。
3. CVRなどの数値の平均値を把握していない
Web広告運用が難しいと感じる理由として、CVRやCTRなどの平均値や目安を把握していないことが挙げられます。
CVRやCTTRについて把握していないと、広告運用の効果を正確に評価することが難しくなります。
たとえば、WebサイトにおけるCVを「商品の購入」として設定している場合、サイトに訪問した全ユーザーの中で、実際に商品を購入したユーザーの割合がCVRとなります。
このCVRが低ければ、多くのユーザーが商品を購入せずにサイトを離脱していることを意味します。つまり、広告によって集められたトラフィックの大部分が無駄になってしまっているということです。
CVRやCTRなど重要な指標の平均値や目安を把握し、それらをもとに広告戦略を最適化することで、広告運用の費用対効果を向上させることが大切です。
4. 予算設定が適切でない
Web広告の予算設定が適切でない場合、広告効果が低くなる恐れがあります。
予算設定が適切でない場合、広告のパフォーマンスが低下し、ROI(投資対効果)も悪化する可能性があるでしょう。
たとえば、予算が少なすぎると広告が十分に表示されず、自社が狙うターゲット層に十分にリーチを広げることができません。反対に、予算が多すぎると、広告費用対効果が悪くなり、広告運用の効率が低下する可能性があります。
また、広告グループごとの予算配分のバランスが偏ると、効果的な広告に予算を割り当てられず、全体的なパフォーマンスが低下してしまうでしょう。
最適な予算配分にするには、定期的に費用対効果を見直すことが大切です。
5. キャッチコピーやクリエイティブに惹かれない
Web広告の成功は、ユーザーが広告に興味を持ち、クリックすることから始まります。
しかし、キャッチコピーやクリエイティブがユーザーにとって魅力的でない場合、クリック率(CTR)が低下し、結果的に広告の効果も低下してしまいます。
広告の文言やデザインなどのクリエイティブは、ユーザーの興味関心を引くための重要な要素のひとつです。
また、1パターンだけで勝負するのではなく、複数パターンでテストしつつ、効果の高いキャッチコピーやデザインを検証する必要もあります。
ターゲット層によって刺さるコピーやデザインは異なるので、広告媒体やリーチする層によって異なる形で訴求できているか確認しましょう。
6. フォームの項目が多い
Web広告の目的は、ユーザーを自社のWebサイトに誘導し、最終的に購入や問い合わせなどのアクションを促すことです。そのため、Webサイト上でユーザーが行うアクションの一つである「フォームの入力」は非常に重要なプロセスとなります。
しかし、フォームの項目が多すぎると、ユーザーは入力する作業を面倒だと感じ、フォームの入力を途中でやめてしまうことがあります。特に、ユーザーが初めてWebサイトを訪れる場合や、商品やサービスに対する興味がまだ十分ではない場合には、フォームの項目数が多いと離脱率が高くなる傾向にあるでしょう。
広告主からすると、取得しておきたい情報は多いかもしれません。しかし、フォームに入力するユーザーへの負荷は大きくなり、広告の成果が下がってしまうため注意が必要です。
7. 広告出稿後に効果検証をしていない
Web広告運用がうまくいかないと感じるのは、広告出稿後に十分な効果検証や改善を行っていないからかもれません。
広告出稿後に効果検証を行わないと、広告がどのくらいの成果を出しているか把握できず、広告の改善点が見つけられなくなります。
広告出稿後には、必ず効果検証を行い、数値をもとに戦略の立案や改善を行っていくことが必要です。
8. Web広告のノウハウが少ない
Web広告の運用には、ターゲットの設定、広告の作成、効果測定など、さまざまな知識が求められます。これらのノウハウが不足していると、広告の効果を最大限に引き出すことが難しくなるでしょう。
せっかく広告費をかけているのに、社内に広告に関する知識がある人が少なく、広告運用が片手間になってしまっているケースも見られます。
また、Web広告のトレンドは日々変化しており、最新の情報をキャッチアップすることも重要です。
Web広告運用で成果が出ないときの対策
続いて、Web広告運用において成果が出ないときに、講じるべき対策について紹介します。
- ・ターゲットを明確にする
- ・具体的な目標や期間を決める
- ・LPO(ランディングページ最適化)を行う
- ・EFO(エントリーフォーム最適化)を行う
- ・課題を見つけて定期的に改善する
- ・費用対効果をチェックする
それぞれ順に見ていきましょう。
ターゲットを明確にする
Web広告の運用で成果が出ない場合、ターゲット設定が曖昧な可能性があります。ターゲットが曖昧だと広告が適切なユーザーに届かず、結果的に成果が出にくくなります。
そのため、ターゲットを明確にすることは、Web広告の成果を上げるための重要なステップです。具体的な対策としては、以下のようなものがあります。
- ・ペルソナ(顧客像)を作成する
- ・市場調査を行う
- ・データ分析を活用する
これらの対策を実施することで、適切なターゲットに向けて広告を配信できるので、結果的に成果が出やすくなります。
ターゲット設定は、市場環境や顧客ニーズの変化に応じて見直しを行うことも重要です。
具体的な目標や期間を決める
具体的な目標を設定することは、広告戦略を成功させるために重要なステップです。
具体的な目標を決める際は、広告運用におけるKPIを設定しましょう。
KPIは、目標達成度を測定するための指標です。たとえば、「クリック数」「コンバージョン数」「CTR(クリック率)」などがあります。
また目標達成までの期間を設定することで、進行状況を把握しやすくなります。
目標や期間は、ターゲットと同様、一度設定して終わりではなく広告運用の成果に応じて見直すようにしましょう。
LPO(ランディングページ最適化)を行う
LPが最適化されていないと、商品やサービスに興味を持ってもらいにくくなり、ユーザーの離脱につながるため、定期的にLPを改善することも大切です。
LPを最適化することで、コンバージョン率を向上させる手法のことを「LPO(ランディングページ最適化)」と言います。
LP内のデザインやコンテンツなどのクリエイティブを改善しつつ、ユーザーにとってより魅力的なLPになるよう調整しましょう。
また、「購入する」「問い合わせる」などのアクションを促すCTAを強調し、CVまでの導線づくりを意識することもおすすめです。
さらに広告を運用する際は、複数パターンのLPを用意し、どちらがより成果が出るかを比較するA/Bテストも必要不可欠です。
EFO(エントリーフォーム最適化)を行う
Webサイトの入力フォームが最適化されておらず、ユーザーが離脱してしまい、結果的に広告運用の成果が悪くなることもあります。
そこで、EFO(エントリーフォーム最適化)を行うことで、ユーザーのCV率を向上させることも効果的です。
具体的には、ユーザーが入力する項目を必要最低限にしたり、入力途中にエラー表示をしたりといった対策を講じましょう。
EFOを行うことで、WebサイトにアクセスしたユーザーからのCV率を向上させることが期待できます。
課題を見つけて定期的に改善する
Web広告運用で成果が出ない原因はさまざまです。広告の設定やターゲティング、LPのクオリティなど、多くの要素が成果に影響を与えます。
しかし、これら全てを一度に最適化するのは難しいため、自社の広告運用において解決すべき課題を見つけて、優先的に改善していくことが大切です。
課題発見から仮説立て、検証までのPDCAサイクルを回し、定期的に自社の広告を改善しましょう。
実際のデータにもとづいて効果検証を行うことで、客観的な判断が可能になります。
効果測定を行うには、アクセス解析ツール「Google Analytics」を利用するのがおすすめです。
Google Analyicsでは、PV数やUU数、CVなどの計測が行えます。アクセス解析ツールは広告改善に欠かせないため、自社に合ったツールを選ぶことを心がけましょう。
費用対効果をチェックする
Web広告運用で成果が出ないときは、広告の費用対効果が最適でない可能性があります。広告費用が高すぎたり、広告による成果が少ない場合、広告運用の効率が悪いと言えるでしょう。
これらの指標をもとに、自社のWeb広告運用における費用対効果をチェックしましょう。
ROI | 投資に対する収益の割合を示す指標。ROIが高いほど投資が効果的。 |
CPC | クリックごとの広告費用を示す指標。CPCが低いほど広告のコスト効率が高い。 |
CPA | アクションごとの広告費用を示す指標。CPAが低いほど広告のコスト効率が高い。 |
つまり、ROIが高い広告運用を目指し、かつCPCやCPAを最小限に抑えることが広告戦略の成功につながります。
Web広告運用にお困りならプロに依頼しよう
Web広告を運用していると、さまざまな課題に直面するかと思います。うまくいかない原因を探り、改善策を施していくことで、より良い成果を得られるようになるでしょう。
Web広告をスムーズに運用するには、専門的な知識やスキルが必要になります。運用代行や広告代理店などのプロに運用を依頼することもおすすめです。
株式会社Integral free mansでは、広告運用やSNS運用をはじめ、総合的なプロモーションを幅広く支援しています。
「Web広告運用が難しい」「広告運用の成果を上げてビジネスに貢献したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。